© marico aoki 

セメントと手紙 / Cement and Letter | hanage 企画 / Exhibition planning by hanage | 2015 | LOOP HOLE | Tokyo

 

「hanage」は、生活、労働、創作や日々のたわいもないこと、を連想する語として名付けられた、 青木真莉子、秋山幸、戸田祥子からなる企画グループです。 今回の企画は葉山嘉樹著「セメント樽の中の手紙」という短い小説から発想されました。仕事中不慮の事故にて 機械に巻き込まれセメントの粉になってしまった夫。セメントの行き先を案ずる妻は、セメン トとなった夫が入った樽に手紙を忍ばせます。ひとりの労働者が仕事中にその手紙を見つけ、複雑な思いで自分の労 働環境や生活を振り返るという、ホラーでシュールな 1926 年のプロレタリア小説です。 手紙が、セメントを異様なものへと変容させ様々な事柄を浮き上がらせる、その鮮やかさをお手本に、三人がルール を設定した中で作品を作ったり、共同で制作した映像作品を発表しました。 一つ目の作品では三人の中で指定された相手に手紙と自分の作品の一部を送り、また受け取ります。次に受け取ったものを起点として何かを作り上げます。自分のコンセプトや表現したいものを起点にするのではなく、強制的に与えられたものから作るというルールの中で何かを想像し生み出す事は出来るのか?与えられたノルマをこなす、労働のような始まりから創造は出来るのか?実験的な試みとして各々が答えを出しました。 二つ目の作品では、そもそも労働とは何であるか?各々が生活から切り離せない労働について考え、作品で表現しました。

Photo: Shizune Shiigi